興喜天満神社 | 日本最古天神・天照大神初降臨の地

5.0
桜井市

興喜天満神社について

初瀬谷の最奥部、長谷寺へ参拝される方は通りすぎる方も多いですが、興喜天満神社は菅原道真が主祭神の由緒正しい神社です。

菅原道真のご先祖、野見宿禰は初瀬の出雲のご出身で、初めは土師氏と称されていました。道真にとって初瀬は遠い祖先からの故郷で、学者として朝廷から信任され、右大臣にまで昇進しましたが、大宰府に左遷されて生涯を閉じました。現世では不遇な人生を送りましたが、生前の功績と真心から人々に敬われ、ついには神として祀られるようになりました。興喜天満神社は、日本最古の天神信仰の神社として、その歴史とともに多くの人々に愛されています。特に、入試合格、学業成就、子育てにご利益があるとされています。

主祭神と創建時期

主祭神 菅原道真
社格等 郷社
創建時期 946年(天慶9年)

興喜天満神社に行った感想

興喜天満神社は近鉄大阪線長谷寺駅から徒歩20分くらいの場所にあります。長谷寺駅を降りてだいたいの方は参道を通り、長谷寺に向かう途中にあり、長い階段を登った先の見晴らしのいいところにありました。ちょうど夕方に行ったので初瀬谷の夕暮れがとても綺麗でした

興喜天満神社の基本情報

観光地名 興喜天満神社
住所 奈良県桜井市初瀬14
電車・バスでのアクセス 近鉄大阪線長谷寺駅から徒歩15分
車でのアクセス 国道165号線を橿原方面から榛原方面に向かい初瀬交差点を左折道なりに約5分
駐車場 国道165号線沿いに有料のパーキングあり
入館、拝観料など 無料
拝観時間 自由

与喜山の原生林が広がる元伊勢:伊豆加志 ( いつかし ) の論社であり日本最古の天満宮

  1. 興喜天満神社の歴史
  2. 菅原道真との関係性

興喜天満神社の歴史

與喜天満神社は奈良県桜井市に位置し、日本最古の天神信仰を持つ神社で、学問の神・菅原道真公を祀っています。道真公は平安時代に学者として朝廷に信頼され、右大臣にまで昇進しましたが、政治的な争いにより大宰府に左遷され、その地で亡くなりました。道真公は生前の功績と誠実さにより人々に敬愛され、死後に神格化されました。與喜天満神社は、特に学業成就や入試合格にご利益があるとして信仰を集めています。

神社の起源は平安時代に遡ります。寛平年間(890年頃)、與喜山で仕事をしていた樵夫の前に道真公の木像が現れ、それを祀ったことが始まりとされています。この地は、道真公の先祖である野見宿禰が出雲から移住した場所であり、道真公にとっても祖先ゆかりの地です。天慶9年(946年)、道真公の霊がこの地に現れ、自らを「この良き山に神として鎮座しよう」と述べたと伝えられ、これが與喜天満神社の由来となりました。以後、道真公の霊を祀る神社として、現在も信仰が続いています。

與喜天満神社は、自然の信仰とも深く結びついています。古くから與喜山(大泊瀬山)は太陽信仰の聖地とされ、アマテラスという女性神の降臨地としても知られています。山の磐座には天照大神が祀られ、女性の守護神として信仰されています。また、山の背後には式内社の鍋倉神社が鎮座しており、古代からこの地に息づく信仰の象徴とされています。

神社の重要な祭典として「初瀬まつり」があります。この祭りは、10月第3日曜日に開催され、神輿が與喜山から門前町を巡行するもので、近世の奈良では春日大社のおん祭りに次いで盛大な行事とされていました。祭礼日の9月20日は、道真公がこの地に神として顕現された日を記念しており、神霊が巡幸する神聖な儀式が行われます。

また、與喜天満神社は文化の発信地でもありました。神社周辺には連歌や能楽の発展にも貢献したとされ、「連歌橋」などの名所もあります。鎌倉時代以降、この地で「天神講連歌会」と呼ばれる連歌が盛んに行われ、日本文化の発展に貢献しました。江戸時代には連歌会所が設けられ、宗祇や真能といった名高い連歌師が與喜天満神社を深く信仰し、当地で活躍しました。また、能楽師の金春禅竹もこの地の神秘的な和歌を詠み、能楽の発祥地の一つとしての役割を果たしています。

與喜天満神社は、学問の神としての信仰のみならず、自然信仰、芸術文化、女性神の信仰など多様な側面を持ち合わせた歴史と文化の象徴です。古代から現代まで、地域の人々に信仰され、日本文化の源流を今に伝える神聖な場としての役割を果たし続けています。

 

興喜天満神社の創建時期は?

與喜天満神社の創建は平安時代の寛平年間(890年頃)とされています。當社の創建伝承によると、この時期に與喜山で働いていた樵夫(きこり)の前に、不思議なことに木像が投げ入れられ、樵夫が「これを祀れ」と告げられたといいます。その木像が道真公に似ていたことから、当時、道真公が参詣していた長谷寺の関係もあって、樵夫は尊いものと感じ、この木像を丁重に祀りました。この像は現在も社殿内に残っていると伝えられています。

主祭神は?

與喜天満神社の主祭神は、菅原道真公(すがわらのみちざねこう)です。道真公は学問の神として広く知られており、特に学業成就や入試合格、知恵の向上などを祈願する人々に信仰されています。

與喜天満神社の創建時期に関しては、具体的に平安時代に記録された文献は少ない

與喜天満神社の創建時期は、「長谷寺霊験記」によると天慶九年(946年)です。

「吉のお宮」とも称される良縁と幸福の地

神社号の「與喜(よき)」は、道真公が鎮座する地を「良き地」と称したことに由来し、「吉のお宮」として人々に親しまれています。道真公が「この山に鎮座する」と語ったことから、「吉(良き)地」として縁起が良い場所とされています。

 

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